おおむぎ工房こぼれ話「最近とても心配なこと」
2024/04/01
「最近とても心配なこと」
地震や災害、そしてウクライナでの戦争や台湾問題のニュースを見ていて、とても心配なことがあります。
それは日本の食料自給率の低さです。
紀元前の大昔から江戸時代まで日本は食料自給率100%。急速に低下したのは戦後です。
日本人は米と大麦を主食にしてきました。米だけでは栄養バランスに問題があり、大麦を混ぜることにより、食物繊維・ビタミン・鉄分などを摂ることができます。
しかし今では米に対する食用大麦の比率は100対0.4。もうひとつの主食作物である小麦はそのほとんどが輸入です。
私たちは20年以上、大麦の普及活動を行ってまいりました。
国民の健康と食料自給率への危機感がその活動のベースになっていますが、その危機感がかつてないほど高まっています。
元耕作放棄地(こうさくほうきち)※ の私たちの自社農場は二毛作です。
夏は米、冬は大麦です。そうすることにより連作障害を防ぎかつ土地を2倍に使えます。
耕作放棄地の再生だけを考えれば灌漑の必要がない大麦だけの栽培でも十分効果があります。
危機感が高まりつつある今こそ、大麦の二毛作を広め、耕作放棄地をなくし、国民の健康と食料自給率のためにも大麦をもっともっと普及させるべきなのです。
私たちの小さな活動が少しでもお役に立てるよう願うばかりです。
㈱大麦工房ロア 代表取締役 浅沼 誠司
※耕作放棄地(こうさくほうきち)とは、農家の高齢化や相続による分割で耕されなくなった農地のことで、全国に埼玉県2県分もの面積があります。私たちの地元足利市でも43haあり、今までに約4haを大麦で農地に再生しました。